日本の観光名所といえば京都、大阪、奈良はいずれも人気ですが、この3府県を結ぶ観光列車「あをによし」が2022年4月29日にデビューします。数々の世界遺産が存在しているいにしえの都・奈良にかかる枕詞である「おをによし」を冠したこの観光列車は移動そのものを旅行の目的とした層やコロナ禍後の外国人観光客にアピールすることが期待されています。
大阪・奈良・京都を直結
「あをによし」の特徴の一つは、大阪、奈良、京都を乗換なしで結んでいるという点です。いずれも日本の歴史や文化、食を代表するエリアですから、旅行の移動を目的とした利用はもちろん、車窓から見える風景を楽しむにも最適です。
午前中には大阪難波から近鉄奈良を経由して京都まで運行、京都~近鉄奈良間を2往復した後、京都から近鉄奈良経由で大阪難波まで、という運行スケジュールが予定されています。「あをによし」の停車駅は、大阪難波、大阪上本町、鶴橋、生駒、学園前、近鉄奈良、大和西大寺、近鉄丹波橋、京都の9駅です。
正倉院の宝物モチーフの車両
車内は、座席が2列に配置されており、ゆったりとリラックスして旅を楽しめるようになっています。座席は2名用のツインシートの他、3~4名用のサロンシートの2種類が用意されており、用途に合わせて選ぶことができます。シートはソファー型となっており、快適な座り心地が味わえそうです。座席数は84席、これは既存の特急車両の約3分の1の座席数なので、余裕を持ってくつろげる移動空間となっています。
また、古都を巡るのにふさわしい正倉院の宝物をモチーフとした天平文様などのデザインを使った車両からは乗った瞬間から歴史や文化を感じることができるでしょう。外装は天平時代に高貴な色とされていた紫色のメタリック塗装が施され、天平文様をあしらっています。
また、旅の楽しみが増す販売カウンターも設置される予定で、飲み物や軽食を楽しみながら上質な旅をすることができます。
人気が予想される「あをによし」
「あをによし」がデビューするのは今年4月ですが、旅行愛好家や鉄道ファンの方などから早くも注目を集めています。
大阪難波駅から京都駅まで約80分の上質な旅を家族連れや友人同士のグループなどでゆったり楽しみたいというニーズにぴったりの新しい観光特急、デビューが待ち遠しいですね。
関西に旅行したらぜひ乗ってみたいところですが、「あをによし」は全席指定となっています。料金などの情報は近畿日本鉄道のウェブサイトをチェックしてみてください。
近畿日本鉄道公式サイト https://www.kintetsu.co.jp/