日本には、ことわざや慣用語といった独特の表現を用いた言葉があります。戦国時代で馬は、騎馬隊を編成する上で欠かせない動物として、農業の面においても役立ってきました。そのため日本では馬の存在は欠かせないものでした。今回は【馬】に関することわざや慣用語について紹介していきます。
【馬】に関することわざ・慣用語5選
馬に関することわざや慣用語について、聞いたことがあるものから一度も耳にしたことがないものまで厳選した5つを紹介します。
馬が合う
意味としてはお互いに気が合い、相性がよいことを表します。動物的観点から言えば雄馬と雌馬の相性がよくて子宝に恵まれることをイメージできますが、人間なら趣味が合うことで意気投合する感じですね。
類似することわざ・慣用語として「阿吽の呼吸」や「足並みが揃う」などがあります。
馬の耳に念仏
意味としては馬に徳の高いお坊さんのお経を聞かせても馬はその良さを理解できない、つまり、意味のないことを表します。いくら英語が上手な方でも、アマゾンの奥地で見知らぬ民族と会話する場合、いくら流暢な英語で呼び掛けても相手に言葉が通じなければ意味がないのです。ちなみに馬耳東風も似た意味となります。
蹴る馬も乗り手次第
意味としては、乱暴者で扱いにくい者でも従わせる者もいることのたとえ。牧場で言うことを聞かない馬がいたとしても、百戦錬磨の調教師によって飼い慣らされれば、暴れることもなく従ってくれます。そういう意味では「乗り手」が大事なのです。
子馬の朝駆け
意味としては、最初こそ元気に走りまわるものの、疲れてしまい長続きしないことのたとえ。子どもが宿題をやる際に、初めのうちは集中力があって進むものの、後から集中力が切れて続かなくなる、その状況に近いと言えるでしょう。
人を射んとせば先ず馬を射よ
意味としては、相手を倒すならまず相手のよりどころとなっている部分から攻め落とすことを指します。要は、回り道をした上で事を為すというべきでしょうか。戦国時代では騎乗の将を倒すためには、馬をやっつけてから将を倒す、実直にはいかないものです。
まとめ
以上で日本における馬にまつわる動物のことわざ・慣用語について紹介してきました。
ちなみに英語で馬のことについて1つ例示すると「Don't put the cart before the horse.」【日本語訳:馬の前に荷車をつけるな。】といった慣用語があります。意味を簡単に紹介すると、物事の順序を考えず逆に行ってしまうことのたとえ、とのことです。動物のことわざ・慣用語を1つとっても日本語は奥が深いですね。