日本の年末の風物詩と言えば「現代用語の基礎知識選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」です。2021年を代表する流行語にはどんな言葉が選ばれたのでしょうか?年間大賞とトップ10の中から印象的な流行語をいくつか紹介します。
流行語年間大賞とは?
「現代用語の基礎知識選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」はその年1年間に発生した「ことば」のなかから選考し、その「ことば」に関わった人物、団体を表彰するという賞です。毎年12月1日頃に発表されるため、その年を締めくくるイベントとして親しまれています。
年間大賞は「リアル二刀流/ショータイム」
2021年の年間大賞はメジャーリーグ・エンゼルスでMVPを受賞するなどの大活躍を見せた大谷翔平投手を称える「リアル二刀流/ショータイム」が選ばれました。
大谷選手は打者として46本塁打100打点、投手として9勝という驚異的な成績を残しただけではなく、1つの試合で「指名打者・先発」として出場するというリアル二刀流を実現しました。野球の本場、アメリカのファンは大谷選手の活躍を「ショータイム」と彼の名前にちなんで絶賛しました。
TOP10の紹介
年間大賞以外にTOP10に選ばれた流行語は以下の通りです。
・ジェンダー平等
・うっせぇわ
・親ガチャ
・ゴン攻め
・人流
・スギムライジング
・Z世代
・ぼったくり男爵
・黙食
この中から特に印象的な流行語をいくつか紹介します。
ジェンダー平等
すべての人が性別に関係なく、平等な機会と権利を持ち得ることを意味するジェンダー平等がTOP10に選ばれました。日本の国会を例に見てみると、女性の議席数は他国と比較してもかなり少ないことがわかります。また、男女間の賃金格差もまだまだ大きいという現状を考えると、流行に終わらせずに国として取り組みが必要なテーマです。
親ガチャ
ソーシャルゲームでのアイテム購入やカプセル玩具自販機などを「ガチャ」と言いますが、親を自分で選べないことで、親が当たりはずれだったりすることを「ガチャ」に例えて表現した言葉です。生まれた時の環境や親で自分の人生が決まってしまう、という人生観を持つ若者が増えている、という根深い問題が背景には存在しています。
Z世代
もともとはアメリカで生まれた言葉、Z世代がTOP10に選ばれています。これは1990年代後半~2000年代生まれの人を指す言葉ですが、スマートフォンなどのデジタルガジェットに小学生の頃から慣れ親しんだ世代です。
1年遅れで行われた東京オリンピックに出場して4つのメダルを獲得したスケボー女子たちは、世界のプレー仲間と練習の技を動画で撮ってシェアし、お互いの技術を高め合うなど、これまでの世代とは一味違う国際交流を果たしています。
人流
観光学博士の寺前秀一氏が観光に活用していた言葉「人流」は「ある場所、時間帯における人出の様子や規模」をうまく表現できる語として様々な場面で活用されました。コロナ禍で人の移動や滞留状況などを説明するときなどに頻繁に使われたので、耳にした人も多いのではないでしょうか?
来年の流行語は?
このように新語・流行語大賞はその1年の社会を反映した言葉が選ばれることから、多くの人が発表を楽しみにしている賞です。毎日を過ごす中で気になる言葉があったら自分なりの流行語大賞を予想してみてはいかがでしょうか?