漢字で書くとちょっと硬くなってしまいますが、京都の暮らしの中に「始末(しまつ)する」という表現があります。今回は、京都らしさがあらわれたこの漢字について勉強しましょう。
京都の暮らしの中にある「始末する」って?
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「始末する」漢字では「締めくくる」や「片づける」など他の意味合いも含むことからか、ひらがなが使われることもあります。京都では昔から「無駄遣いしない」「倹約する」ことをこのように言います。
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例えば、道で出会ったおばあちゃんとのおしゃべりで最近品薄である物について、「始末せんとあきませんね」(無駄にせず、大事に使わないといけませんね)という具合です。
レジ袋の「有料化」がスタート
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さて、2020年7月からスタートしたのが「レジ袋有料化」です。買い物をした時、これまで無料でもらえたビニール袋が有料になりました。たった一枚はわずか数円ですが、お金はお金です。しかしながら、それよりも「環境を守る」「無駄に使わない」という日々の心がけこそが大切な部分かもしれません。
エコバッグの原型「ふろしき」
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ビニール袋が当たり前になる以前は、今のエコバッグの原型とも言える「ふろしき」が使われていました。物や慣習を大切にしてきた京都にも風呂敷を扱う古くからのがあります。ものを大切にするという気持ちを新たに、みんなが少しずつ「始末する」ようになれば良いですね。
日本人だって意外と苦労。生活の中で覚えていこう。
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漢字は、日本の小学生も6年かけて約1000字、さらに中学校で3年かけてまた1000字と習っていきますが、読めない、書けない、忘れたなどは大人になってもよくあることです。けれども、話し言葉を「拾うように覚える」のと同様、漢字も普段の生活で目にするものから拾っていけば、使いながら覚えていけそうですね。実際に、習った時よりもその後の生活の中で使うからこそ覚えられるものです。